
2025年参議院選挙で、自民・公明の与党が大敗を喫しました。
この結果は単なる選挙の勝ち負けにとどまらず、長年続いた「自公政権」への厳しい審判であり、「政治の正常化」を求める国民の声の表れです。
では、なぜここまで信任が失われたのか?
本記事では、「地獄」と揶揄されるまでに劣化した自公政権の問題点を、時系列で整理・検証しながらみてみます。
目次
- 自公政権が参院選で大敗した背景
- 1. 日本学術会議への異常介入
- 2. 政治とカネ:説明責任なき腐敗
- 3. 赤木ファイルと「公文書改ざん」問題
- 4. 他にもある、自公政権の深刻な問題群
- よくある質問と誤解の整理(FAQ)
- まとめ:問われる政治の再構築
- 制作意図とSEO戦略について
自公政権が参院選で大敗した背景
有権者の怒りが爆発した三つの要因
- 政治と金をめぐる不信(裏金問題や不透明な資金管理)
- 透明性のない人事介入(例:日本学術会議問題)
- 説明責任を果たさない態度(赤木さん問題、旧統一教会との関係)
選挙前の世論調査(NHK、朝日新聞など)でも、自民党支持率の急落とともに「説明責任を果たしていない」との回答が70%以上を占めました。
1. 日本学術会議への異常介入
学問の自由を揺るがした政権の「恣意的判断」
2020年、当時の菅政権は日本学術会議が推薦した6名の学者を任命拒否。
これは戦後初の異例な事態であり、学問の自由への直接的な政治介入と批判されました。
国際的な批判も
- 英国科学誌「Nature」なども懸念を表明
- 大学・研究機関から抗議声明が相次いだ
この問題を境に「政権に都合の悪い声は排除される」という不信感が広がりました。
2. 政治とカネ:説明責任なき腐敗
「桜を見る会」から「裏金問題」まで
- 桜を見る会:後援会関係者の大量招待と公費の私物化(安倍政権)
- 政治資金パーティー裏金問題(2023~):自民党議員らによる裏帳簿的運用
いずれも徹底した調査は行われず、関係者の辞職も限定的。
政治資金の透明化どころか、「なかったことにする」姿勢が続きました。
問題名 | 主な関与者 | 結果 |
---|---|---|
桜を見る会 | 安倍晋三、昭恵氏 | 調査未完、証人喚問なし |
裏金問題 | 派閥幹部多数 | 一部起訴も、党としては曖昧 |
3. 赤木ファイルと公文書改ざん問題
財務省の組織的改ざんと職員の死
2018年、森友学園問題に関連し、財務省が公文書を改ざん。
その過程で改ざんを強いられた赤木俊夫氏が自死。妻の雅子氏が真相究明を訴え続けました。
- 2021年、赤木ファイルが公開され、改ざんの経緯が明るみに
- しかし政権は「再調査しない」と明言
この事件は「命よりも政権保身を優先する姿勢」として、国民の怒りを買いました。
4. 木原誠二選対委員長の説明責任──不可解な疑惑と沈黙
「身内の問題」に口を閉ざす政権の姿勢
木原誠二・自由民主党選挙対策委員長をめぐる問題も、今回の参院選において政権不信を加速させた要因のひとつとされています。
2023年以降、複数の週刊誌報道により、木原氏の元秘書官と警察庁、さらには自身の「家族」に関連する重大な疑念が指摘されました。
- 過去に報道された「元妻の不審死事件」とその調査状況
- 官邸内での不適切な口利き疑惑
- これらに対する一貫した「ノーコメント」姿勢
一連の問題に対して、政府・自民党は「個人に関することであり答えられない」として沈黙を貫いてきました。
しかし、公共の信託を預かる政治家としての説明責任は極めて重く、特に党の選挙を取り仕切る立場である選対委員長が疑惑を抱えたまま選挙戦に臨んだことは、党全体の信頼低下につながりました。
国民の「説明してほしい」という声に応えるべき
「法的に問題がない」では済まされないのが、政治家の倫理的責任です。
ましてや政権与党の中枢で選挙戦を指揮する立場にある人物であれば、なおさら説明と透明性が求められます。
一連の報道に対し、木原氏自身や党が明確な説明を行わなかったことは、「自浄能力のなさ」「情報公開の欠如」として、有権者の冷ややかな視線を浴びました。
5. 他にもある自公政権の深刻な問題群
問題領域 | 具体的事例 | 概要 |
---|---|---|
少子化対策 | 「異次元の少子化対策」 | 財源も戦略も曖昧なまま形骸化 |
防衛政策 | 防衛費のGDP比2%超え | 財源議論なしで増税へ |
教育政策 | 教育無償化の後退 | 私学助成カット・教員負担増 |
口利き疑惑その他多数の、甘利明氏の石破氏への発言
Xのリプには「よく言った」的な発言もありますが(自分が承認したアカウントからしか返信できない、という情けなさ)、このポストが引用されたThreadsでは「どの口が言う?」的なリプが多くて愉快。
あなたから先に責任を果たせよ、と言いたい。
これ以上ない低い責任ラインを自ら設定し、それすらクリア出来ない二度の惨敗の果てに「比較第一党の責任」なる珍説で政権にすがろうとする。最後のシンパまで失いますよ。
— 甘利 明 (@Akira_Amari) July 21, 2025
鈴木宗男
鈴木宗男氏は、今回の参院選、政界引退発表直後に当確(当選確実)が出たといういわく付き。
以下の但馬問屋さんのツイートは的を射ていると思う。
鈴木宗男も言ってるが、自民党が大敗したのは、裏金問題と、各人たちがその責任を取らないことに有権者が愛想を尽かしたからだぞ。
それを麻生太郎らなんぞが、「石破じゃ勝てない」なんて言い出してる。全く世論をわかってない。やっぱり所詮は自民党。 pic.twitter.com/ECmLhnZaoX— 但馬問屋 (@wanpakuten) July 24, 2025
石破降ろしが進むのだろうが、自民党には都合が悪いんだろう。
石破ファンではないが、ここで石破には止めないでいただきたい。野党としっかり議論をして正当に物事を進めていく政治を期待したい。
よくある質問と誤解の整理(FAQ)
Q.「野党が頼りないから自公しかない」は本当?
A. 野党にも課題はありますが、「批判票」が集まること自体が政権への監視機能の証。選挙でこそバランスを取ることができます。
Q. 赤木ファイルはもう解決したのでは?
A. 公開はされたが、関係者への聴取や再調査は一切なし。核心部分は不明のままです。
これからの期待
衆議院、参議院ともに与党が過半数をとれなかった。
この不安定な国会に臨むことは、安倍政権の、特に閣議で決めたことの解約。
その筆頭が、マイナンバー制度。反対していた人も使ってみると便利という人は多いだろう。でも、多くの国で廃止、もしくは議論になっているという制度。今からでもいいから、止めてほしいんだよなあ。
まとめ:問われる政治の再構築
今回の参院選の大敗は、自公政権に対する「積年の不信」が表面化した結果です。
日本学術会議問題、政治と金、赤木ファイル──いずれも政治の根幹に関わる重大な問題です。
次の一歩は、「忘れないこと」「記録し続けること」。
有権者一人ひとりが“監視者”となる社会を作ることが、これからの民主主義の基盤となるでしょう。