想像以上だった。
大変勉強になりました。刺激になりました。
1.仏教への興味
わたしは若い頃、無宗教でいい、無宗教がいい、と思ってました。
我が家は仏教(本の著者と同じ、浄土真宗本願寺派)。
説教所(わたしの生まれ育った町では、お寺に設けられた説法、法話を聞く場所をこう呼んでました)に連れていかれて、お坊さんのつまんない話を長々聞かされたり、法事のときは正座させられ、お坊さんのお経を長々と聞かなければならず。
お墓参りしなければならず、親戚の法事にも行かなければならず、とにかくめんどくさくてつまんない。
仏教以外の宗教は知らないけど、キリスト教もユダヤ教も世界の各所で争いをしているので、いい印象は無し。
どれもめんどくさそうだな。
近代に生まれた宗教は、金取られたり勧誘の義務がきつかったり、簡単に抜けられなかったり。実際、友人も困ったことになったと風のうわさで聞いたり。
だから、無宗教が最も楽な感じがしていた。
「無宗教がいい」というのはそれくらいの発想でした。
父が亡くなり、喪主は母だったけれど、参列いただいたみなさまにご挨拶の言葉を述べる役割はわたしでした。
わたしに役が回ってきたのは、母が人前でしゃべるようなことはできないと思ってわたしに振ったというのもあるのでしょうが、それと同程度にあった事情は、父が本家で、わたしが長男だったという背景でしょう。
男、長男なのですよね。
この期に及んで「俺は無宗教主義なんだよ」という主張なんて通りませんわ。それまでそういう主張を一切していないし、主張するほどの強い気持ちがあったわけでもない。
訃報を聞いて急いで帰宅。父から離れて生活していたわたしが帰宅したのは、訃報からほぼ1日後。そこではすでにすべて(通夜とか告別式とか)が手配されてます。当然ながら、仏教による儀式が手配されていました。
ここで俄然、仏教とはどういうものかを考えなくてはいけない状況になります。いや、挨拶だけならたいしたことはない。(ほんとはたいしたことないことはなくて、さほど深くは考えず、わたしなりの発想でやっちゃった挨拶がその後賛否両論出ることになるのですが、それはおいておきます)
- 父はどのようにしてあの世にいくのか
- あの世とは極楽か、地獄か
- 極楽にいくためにおれができることはなにか
- 親不孝したおれとしては、いま、そして今後もできるかぎり父が安らかに眠れるように行動したい
などなどを考えます。
こうやって、仏教に対する興味が芽生え、大きくなっていきます。仏教とは何か、他の宗教との違いはなどなど。
2.吉本隆明の親鸞
吉本隆明という人物がいます。
肩書は思想家でしょうか、作家でしょうか、詩人でしょうか。とにかくいろんなことをやっていた人なので、ありきたりの肩書ではおさまらないでしょう。
彼の著作を読み解く本、「吉本隆明『心的現象論』の読み方」(最下部にリンク先あり)という本を読みました。
この本、そして同じ著者の手による吉本本を読んでいて、吉本隆明の思想の深さ、広さに感銘するとともに、吉本が親鸞に関する本を書いていることを知ります。
これは読まねばならない。吉本による親鸞を知りたい。(親鸞は浄土真宗を開祖しました)
本屋で見つけました。
うー、難解なことこの上ない。
上掲した「心的現象論の読み方」が、本当に読みやすい内容になっていることに驚きます。それほどに吉本隆明の本は難しい。
ここまで行く(吉本の親鸞を読む)には、まず基本的なこと、仏教とはどんな宗教なのかをおさえておかないといけない。入門本を買わなきゃな。
そしてようやく、「仏教ではこう考えます」を買うに至るのです。
あー、前置きが長かった。第1部終わり。
第2部に、感想文本文を書きます。引きずってすいません。
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